「松代大本営地下壕」は敗色が濃くなった旧日本軍が、本土決戦に備えた最後の拠点として、軍の最高司令部や中央省庁、天皇の居室などを移そうと、象山(ぞうざん)など3つの山を掘り抜いて造りました。

幅4メートルのトンネルが碁盤の目のように広がり、総延長は10キロ余り。
住民には倉庫の建設と偽り、終戦までの9か月ほどの間に、全工程のおよそ8割が突貫で造られました。

現在はおよそ500メートルが公開されていて、生々しい掘削の跡や、突き刺さったままの削岩機の部品などを見ることができます。

NPO法人松代大本営祈念館 花岡邦明理事長:「そこに鉄の棒ありますね。これは削岩機のロッドなんですが、こういうロッドで穴を開けていって、開けた穴にダイナマイトを入れて爆破させる。一定の範囲が崩れたら、ずり(砕いた岩)と呼ぶんですが、トロッコに載せて運び出す」