那覇市議会でトランスジェンダーについて「伝染する」などと性的マイノリティに対する差別的な発言があったことをめぐり、坂井浩二議長は8日すべての議員に対し、議会での発言の影響力を十分認識し、慎重に発言するよう求める議長表明を発表しました。

和田圭子氏

この問題は、那覇市議会9月定例会で参政党の和田圭子議員が、心と体の性が一致しないトランスジェンダーについて「伝染する」などと差別的な発言をしたもので、8日開かれた市議会の冒頭で坂井議長は、性の多様性を尊重する取り組みに引き続き尽力するとしたうえで、次のように述べました。

▼坂井浩二議長
「議員の発言には、議会の品位と権威を重んじ、節度が当然求められております。よって、議員の皆様におかれましては、議会での発言の際にはその影響力を十分ご認識いただき、今後慎重に行われるようお願いいたします」

坂井浩二 那覇市議会議長

議会終了後取材に応じた坂井議長は、この議長表明は和田議員の発言を念頭にしたもので、各会派長や無会派の議員の意見も集約して行ったと強調しました。

一方和田議員は発言を取り下げておらず、議長表明を受けてのコメントは「できない」と述べ取材に応じませんでした。

那覇市議会では今後、性の多様性に関する勉強会の実施などを検討するとしています。