佐賀県警でおよそ7年半にわたって不正なDNA型鑑定が繰り返されていた問題で、8日から警察庁による「特別監察」が始まりました。

RKB 金子壮太 記者
「佐賀県警に警察庁の職員が入っていきます、これから不正が発覚した科捜研の問題で特別監察が実施されます」

この問題は佐賀県警の科捜研の元男性職員がおよそ7年半にわたり、DNA型鑑定のねつ造や数値の偽装などを繰り返していたものです。
DNA型鑑定で行われた不正は130件にのぼり、元男性職員は先月書類送検され、懲戒免職となりました。
特別監察は警察の信頼を揺るがす重大な不祥事があった場合に実施されるもので、今回、不正が続いた原因や再発防止策などについて調査が行われるということです。

第三者機関による調査を求めている佐賀県弁護士会は、「特別監察では公平性などを確保できない」と指摘します。

佐賀県弁護士会 出口聡一郎 会長
「科学証拠の信頼性を全般的に覆すような事態が生じているのでやはりこれを検証せずに終わらせることは絶対にしてはならない」

この問題をめぐっては、佐賀県議会も第三者の調査を求める決議案を全会一致で可決しています。