自民党総裁選は決選投票の結果、前経済安全保障担当大臣の高市早苗(たかいちさなえ)氏が女性初の総裁に選出されました。高知県内の党員票は高市氏がトップとなり、決選投票での地方票も高市氏にカウントされました。

自民党総裁選には5人が立候補し、国会議員票295票と党員票295票の590票で争われました。高知市の自民党高知県連では4日午前、県内党員票の開票作業が行われました。投票総数は4692票で、高市早苗(たかいち・さなえ)氏が2210票、林芳正(はやし・よしまさ)氏が1220票、小泉進次郎(こいずみ・しんじろう)氏が1078票、小林鷹之(こばやし・たかゆき)氏が103票、茂木敏充(もてぎ・としみつ)氏が66票でした。投票率は67.92%でした。

その後、自民党本部で国会議員票の投票が行われました。1回目の投票で過半数を得た候補者はなく、高市氏と小泉氏による決選投票に。その結果、高市氏が185票小泉氏が156票となり、高市氏が女性で初めてとなる新総裁に選出されました。

県選出の国会議員は中谷元(なかたに・げん)衆議院議員が1回目は林氏に、決選投票では小泉氏に投票。尾﨑正直(おざき・まさなお)衆議院議員は高市氏に、梶原大介(かじはら・だいすけ)参議院議員は小泉氏の推薦人でした。

徳島・高知選挙区の中西祐介(なかにし・ゆうすけ)参議院議員は1回目と決選投票ともに高市氏に投票しています。高知県連の地方票1票は高市氏にカウントされました。

総裁選後の就任会見で高市新総裁は次のように述べました。

(自民党 高市早苗 新総裁)
「今、多くの国民の皆さまが直面している課題に取り組んでいかなければなりません。何としても物価高対策。ここに力を注ぎたいと思っています」

このほか高市新総裁は外交や安全保障、日米同盟の強化、高騰するガソリン価格などに速やかに対応していく考えを示しました。

自民党総裁選の結果について、高知県内の反応を取材しました。

(50代 会社員)
「どの方がなっても良い国になればいいのかなとは思っています。でも、女性の方なので、私たち女性側に立った意見も数多くこれから取り上げてくれるのかなという期待はしています」

(40代 自営業)
「進次郎さんよりは外交面、経済面、あと国民目線っていうところでは、スピーチも聞いておりましたけれど、高市さんの方が良いなという風には個人的に思いました。国民目線で動いて、働いてほしいなという風に思います」

(70代 会社員)
「物価高、低所得者の格差がつきすぎているという点で、もう少し力いっぱい頑張ってほしいと思います。高市さん次第で、(自民党を)まとめていってもらわなければ、日本の経済も、世界から見ても不安な政策になると思います」

(40代 会社員)
「働いて、働いて、働いて、働いてを言っていますので、私たち労働者の気持ちがすごくわかる方なんじゃないかと期待していますね。需要と供給のバランス、あとワークライフバランス、本人は捨てるって言うけどね。そうやって頑張るということを分かってくださる方なので、消費者・働く人の気持ちが分かっていただけると働きやすい。あと、消費しやすい、経済がまわりやすい社会を作っていただけるんじゃないかと期待しております」

高市新総裁の誕生を受け、高知県内各政党の反応です。

公明党県本部西森雅和代表公明党は「今後、自民党と公明党の本部間で政策協議が進められるので、成り行きを見守りたい。新総裁には地方のための政治を力強く進めてもらいたい」

立憲民主党県連田所裕介代表立憲民主党は「総裁選では党内の権力闘争が垣間見え、懸念が残る部分もあるが、可能なところは協力してやっていきたい。参院選後、停滞していた政治を動かすためにも早く体制を整えてほしい」

国民民主党県連前田強代表代行国民民主党は「政策的には共通する部分もあり協力していく形になるのではないか。連立になってもならなくても減税など暮らしやすさを守る政策の実現に期待を寄せている」

参政党県支部連合会金城幹泰会長参政党は「高市氏の政策は参政党と近く、期待を持って受け止めている。国益にかなう政策には協力を惜しまないつもりです」

共産党県委員会春名直章委員長共産党は「自民党政治の末期を示す総裁選だった。自民党に助け舟を出すなら野党の存在意義が問われる。日本共産党は、市民とともに希望ある政治のために全力を尽くす」

社民党県連合久保耕次郎代表社民党は「旧派閥の力が反映された選挙結果だった。高市氏の保守的な政治行動に懸念しているため、動向を注視していく」とコメントしています。