来年度からの5年間の防衛費の総額をめぐり、防衛省と財務省の綱引きが続いています。こうした中、日本の防衛政策の大転換ともいえる出来事もありました。
岸田総理は鈴木財務大臣、浜田防衛大臣と相次いで会談し、来年度からの5年間の防衛費とそれを補完する予算の総額について協議を行いました。
鈴木俊一財務大臣
「(Q.総理からどのような言葉が?)もろもろの話ですね。今後の運びとかね。与党とよく調整をしながら進めていくということですね」
当初の提示額は防衛省はおよそ48兆円でしたが、今回43兆円に。財務省は35兆円から40兆円となり、双方が歩み寄る形となりましたが、依然として3兆円の溝があります。
こうした中、自民・公明の両党は、相手国にあるミサイル発射拠点などを叩く反撃能力について保有することで合意しました。
公明党の山口代表は反撃能力=いわゆる敵基地攻撃能力の保有に慎重な姿勢を示していました。しかし、実際に自民党との協議が始まると…
公明党 佐藤茂樹安全保障調査会長(先月30日)
「北朝鮮のミサイル発射の頻度というのは異例でございまして、(反撃能力の)議論は極めて大事な段階にかかっているかと思います」
安保環境が厳しさを増すなか、公明党側からも保有を容認する発言が相次いだのです。
自民・公明は最終的には文書に「万やむを得ぬ必要最小限度の措置」とすることを明記し、歯止めとすることなどで合意しました。一方で、自公の厳しい交渉も予想されていた攻撃対象の範囲や、攻撃を「着手」したとみなす基準は示されず、個別のケースに応じて判断していくこととなりました。
こうした基準を示さず、「反撃能力」をもつことは国際法が禁止する「先制攻撃」になる恐れはないのでしょうか。
社民党 福島みずほ党首
「先制攻撃しないっていうけれど、実際は日本の国が攻められてないのに敵基地叩くんじゃないですか。これはまさに先制攻撃。専守防衛に反するじゃないですか」
岸田総理
「専守防衛の姿勢もしっかり守ってまいります。先制攻撃ということにならないように、しっかりと新しいシステムについても考えてまいりたい」
政府は、反撃能力の保有を盛り込んだ安保関連の3文書を年内に閣議決定する方向です。
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