青森県むつ市川内町で1日午前、80代の男性がクマに襲われ、顔や胸にけがをしました。9月21日と10月1日の人的被害はクリ拾い中に発生していて、山本知也 市長は、クリ拾いの自粛を市民に求めました

クマの出没現場で警察官が男性に注意を呼び掛ける様子
「いま行かない方がいいです。クマが出たばかりなので」

1日午前10時45分ごろ、むつ市川内町板子塚の農道付近で、クリ拾いをしていた80代の男性がクマに襲われました。男性が駆けこんだ観光ホテルの職員によりますと、男性は「クリ拾いをしていた時に、子グマ2頭と遭遇し、そのうちの1頭に襲われた」と話していて、顔や胸をひっかかれ、顔からは、かなりの量の血が流れていたということです。

現場周辺では、クマの出没情報が相次いでいたといいます。

付近の住人は
「(クマは)川を泳いで渡ったり、この辺で出るみたい」

「昨日も小学校でクマ3頭がでた。親子グマ。川内球場の方にも1頭でた。クマだらけだ…」

また、むつ市大畑町で9月21日に起きた80代の女性が大けがをするクマによる被害も、クリ拾い中に起きていることから、山本市長は「命と安全を最優先」にするため、クリ拾いなどを自粛するよう求めました。

むつ市 山本知也 市長
「山では秋の味覚を楽しめる季節となっておりますけれども、市民の皆さまには、どうか今年だけはご自身の命と安全を最優先に、クリの木や山の中に極力近づかないように強くお願いをさせていただきます」

青森県内では9月28日時点で、過去最多1773件のクマの出没情報が寄せられていて、人的被害はこの11日間で4件に上っています。