ヒガンバナの名所として知られる山口県山口市の鰐鳴八幡宮の参道で、ことしも赤い花の帯が見頃を迎えています。

「うつりきてお彼岸花の花ざかり」漂泊の俳人、種田山頭火が詠んだ句です。

山口市の鰐鳴八幡宮の参道およそ200メートルに道に沿うようにしてヒガンバナの花が咲いています。文字どおり彼岸の頃に咲く花とされますが、近所の人によるとことしは長引く残暑のためか、やや遅めだということです。

群生して咲く花の赤は目には秋の風情を感じさせますが、時折、セミの鳴き声も聞こえる中山頭火の詠んだ季節とはどこか、いつもとは違う風情も感じられます。訪れた人たちはカメラやスマートフォンを向けては秋の日のひとこまを切り取っていました。

鰐鳴八幡宮のヒガンバナ見頃は、あと1週間ほど続くとみられます。(30日取材)