30日、大阪府の吉村洋文知事は、外国人観光客の増加にともない地域に課題が生じる「オーバーツーリズム」への対応のため、国に具体的な施策を講じるよう要望したことを明らかにしました。

要望した内容は

1)オーバーツーリズムに全国規模で対応すること
2)対応にあたっては「出国税の税率引上げ」や「外国人旅行者への消費税免税の廃止」などにより財源を確保すること

の二点で、海外からの旅行者の増加を受け、国としてオーバーツーリズムへの対策が必要との意見が盛り込まれました。

 大阪府ではこれまで、観光に関する施策の財源を確保するため外国人観光客から徴収金を設けることを検討していました。しかし府の審議会で先月、「観光地で生じる課題は、外国人のみに起因するものではなく、外国人のみに負担を求める根拠を示すことは困難」などとして、制度の導入を見送るよう答申されていました

 今回の要望の狙いについて、吉村知事は30日、記者団に対し「地域住民との共存のためオーバーツーリズム対策はしっかり必要で、負担してもらえることは負担してもらうことが必要」と述べました。