アメリカ軍岩国基地で行われた空母艦載機の訓練・FCLPについて、山口県岩国市の福田良彦市長は「滑走路の沖合移設の効果はあったと思うが、それ以上に激しい騒音が市民生活の負担になった」との認識を示しました。
福田良彦 岩国市長
「沖合移設については、やはりかなりの騒音の軽減はあったんだろうと思っていますが、それ以上に今回のFCLPが実施されたことによって激しい騒音、市民の苦情があったというのも事実です」
FCLPは、洋上の空母に着艦するパイロットの技術を維持するために必要な訓練です。滑走路を空母の甲板に見立て、着地と同時に再び上昇するもので、激しい騒音を伴います。
今回のFCLPは、滑走路が沖合に1キロ移設されて初めて実施されました。福田市長は騒音測定回数や市民からの苦情件数などの客観的データを示し、滑走路が沖合に移設されても、それ以上に激しい騒音が市民生活に大きな影響を及ぼしたとの認識を示しました。
通告時間など約束が守られなかったことについては「国やアメリカ軍との信頼関係は長い年月をかけて築いてきたもので一気に崩れることはない」とし、「言うべきことは言うという基本的スタンスに変わりはない」と述べました。