男性がクマに襲われてから、はじめての登校日となった29日。
北海道札幌市西区平和の幼稚園や小学校では、多くの保護者が園児や児童に付き添いました。
小学1年生の保護者
「(クマが)完全にいなくなって、安心できるまではついていきたいと思う」

幼稚園児の保護者
「結局どういう個体かが分からないから。心配ですね、どうなるのか」

宮形徹カメラマン(26日午後9時半ごろ)
「公園内には大人数の警察官、銃を持ったハンターが見えます」
被害があったのは26日午後8時ごろ。
住宅街にある平和丘陵公園で、犬の散歩をしていた43歳の男性が、前から来たクマに襲われました。

堀内大輝アナウンサー(29日正午すぎ)
「クマは民家の隣にある自動販売機付近から公園に入って、東屋の辺りを通り、男性がいた遊具付近で鉢合わせになったということです」
男性が身を守ろうと右腕を前に出したところ、クマに引っかかれ、とっさに抵抗するとクマは逃げていきました。

クマは2頭いて、親子とみられています。

近所の人
「(クマが)人を襲う、しかも犬の散歩。知ってる人かもしれないし、ひと事ではない」

近所の人
「獣の威嚇するような声は聞いていた」
現場の公園は住宅街の隣にあり、近くには高齢者施設や小学校もあります。
堀内大輝アナウンサー
「現場となった住宅街は、すぐそばに定山渓に続く広い山があり、この公園は、その山と住宅地を繋ぐ境界線になっているところと言えます」
今回のクマについて、札幌市は「市街地に出没した個体」だとして、駆除を前提としたパトロールなどを行っています。
しかし、現在までクマは見つかっていません。
29日午後には、公園と林の境目に電気柵を設置しました。
札幌市・環境共生担当課 清尾崇 熊対策調整担当係長
「公園の部分と森の部分の境目に電気柵を設置することで、ヒグマがまた(市街地に)下りてくる要因をひとつ下げる。(今後は)今回の事故に関与しているクマが見つかれば、駆除を優先に対応していくことになると思う」

札幌市西区には「ヒグマ警報」が出されていて、30日も登下校中のパトロールを続けるということです。
