トヨタ自動車が静岡県に建設した次世代技術の実証都市「ウーブン・シティ」が、9月25日に始動しました。自動運転・AIといった先端技術・サービスを、人が実際に暮らす環境で試しながら開発していくという街で、将来的には参加企業の関係者や家族ら約2000人が暮らす予定です。
この“街づくり革命”で未来の暮らしはどうなるのか?そして課題は?NPO法人「中小企業・地域創生ネットワーク」の土屋俊博理事への取材を含めてまとめました。
地上は人間&モビリティ 地下は物流専用
富士山をのぞむ静岡・裾野市の自動車工場跡地につくられたウーブン・シティ。甲子園球場約18個分という広大な敷地です。2020年に構想発表、2021年に着工し、9月25日に「第1期エリア」が始動しました。
街に住むのは関係者とその家族で、居住者を一般の人に広げるかは未定。宅配は一旦物流拠点に集積され、職員が各戸に運ぶという仕組みになっています。
地上の道路は「歩行者専用」「モビリティ専用」「歩行者・パーソナルモビリティ併用」の3種類。ここには物流トラックは走らない構想で、「渋滞しない」「環境に優しい」などのメリットがあるということです。
一方、物流専用の道として地下道が整備されていて、自動配送の実験や配送ロボットの活用が予定されています。雨や気温に左右されず、実験を続けられるメリットがあるということです。
また、信号はモビリティと連動させ、切り替えのタイミングを制御。例えば、「車が来ていない⇒歩行者信号を青に」など柔軟にコントロールし、最終的には交通事故ゼロを目指しているそうです。