最終的に埼大コンテストのグランプリに選ばれたのは、教育学部3年の梁島菜々美さん。準グランプリは理学部3年の佐藤愛美さんでした。

結果的には、両方とも女性でした。
この結果に岡垣さんは…
ファイナリスト 岡垣さん
「歌だけを目当てでやってきたので、それができてよかったなと思います。挑戦していくのが大事かなと思うので来年もできれば出たいなって思っています」
■女性真打に聞く 男社会の“落語界”の変化
国山ハセンキャスター:
このように女性だけではなく、男性も参加できるようになったのは学園祭のコンテストだけではありません。福島県のブランド桃をPRする「ミスピーチキャンペーンクルー」は、2003年から応募条件に性別を撤廃しました。
では、その後どれだけ男性が選ばれたのかと言いますと、約200人のキャンペーンクルーのうち、男性はたったの4人という結果です。もちろん応募する男性が少ないということはありますけれども、ほとんど女性が選ばれているということですね。
小川彩佳キャスター:
応募の基準などは変わってきているけれども、結果はあまり変化がないというのは、いわゆる「ミスコン」はそもそも女性のものという意識が、出る側にも選ぶ側にも色濃く刷り込まれている感じがあるかもしれないですけれども、桃花さんは男社会の落語界で女性落語家として注目を集めることも多いと思いますが、落語界が変わってきているという感覚はありますか?

落語家 蝶花楼桃花さん:
今おっしゃった通り男性社会で、私が落語協会で10人目の女性真打なんですけれども、今は後輩の数はすごく増えてきたんですが、15~6年前に私が入門した当時は「落語は女に無理だ」とか「女が落語をやるな」という攻撃を受けるようなことも多々あったんですけども、この数年、女性であるということで嫌な思いをするというのがすごく減ったという実感はあります。
小川キャスター:
環境として変わってきたなと感じることはありますか?
落語家 蝶花楼桃花さん:
女性が増えてきたということもあって、今まで個性が女性ということが一番前面に出てたんですけども、女性の中でもいろいろチョイスをしてもらえる時代になってきたと感じますね。
国山キャスター:
とはいえ、演目も男性中心のものも多いかと思うんですけど、男社会を変えるなど、これまでの伝統を変えていくために桃花さんがしてきたこと、あるいは何が必要なのか、どう思われますか?
落語家 蝶花楼桃花さん:
落語はもう全部男性目線で作られた話なので、女性がやると違和感があるというのはもうずっと言われていることで。私もそれは覚悟して入りましたので、その違和感を少しでも無くす努力、言葉選びはしてきたつもりなんですね。
あとは、もう女性を主人公にしてしまったり、女性目線で古典を改作されてる先輩もいらっしゃったり、女性がやっても違和感が無くなるということはやっておりますね。
小川キャスター:
色んな男性社会、女性社会もありますけれども、その中で、もがいている方って多くいらっしゃると思うんですけれども、変えていくためには何が必要だと思いますか?
落語家 蝶花楼桃花さん:
私は、女というのは一つの個性だと思って、要は開き直ってやらせてもらっているとこがあるので、それを認めてくださるまでやり続けるしかないのかなと思ってます。
小川キャスター:
あとは、どんどん増やしていくという…
落語家 蝶花楼桃花さん:
数が増えていくというのは確かに頼もしいことだと思います。
小川キャスター:
そうすると女性という冠がどんどん無くなっていってと。
落語家 蝶花楼桃花さん:
そうですね、女流落語家ってよく私は紹介されていたんですけど、今は「女流」を取ってくださる動きとかも出てきて本当にいろいろ変わってきたなと思います。
小川キャスター:
そうすると本当の意味で男女が等しく落語界にいるという姿が出てくるかもしれないですね。
落語家 蝶花楼桃花さん:
そうだといいなという感じです。