「オスロ合意」以降21回の「拒否権」行使

国連には、193の加盟国全てがそれぞれ1票の投票権を持つ場もあります。それが「総会」で、過半数の賛成によってさまざまな議決をすることができます。

例えば、▼ガザの停戦や、▼ウクライナからのロシア軍撤退を求める決議も、圧倒的な賛成多数で採択されてきましたが、安保理とは違って“強制力”はなく、国連としての意思表示にとどまるのが現状です。

一方、強制力を伴う安保理では、イスラエル・パレスチナ問題に関して、イスラエルの後ろ盾であるアメリカが「拒否権」の行使を繰り返しています。

今回のガザ攻撃が始まった2年間だけでも、6回、停戦決議案に対する拒否権を発動。パレスチナ国家の建設に道を開く「オスロ合意」が結ばれた1993年以降だと、パレスチナ自治区へのイスラエルの入植活動をやめるよう求める決議案などで21回、行使しています。

一方、ウクライナ侵攻をめぐっては、停戦決議案にロシアが2度、拒否権を使っています。