国連の機能不全はたびたび指摘されてきましたけれども、改めてアメリカなどの母体国による拒否権などを始めとする、国連の仕組みをまとめたいと思います。

「平和と結束」 国連の仕組み

第二次世界大戦後の1945年に設立された「国連=国際連合」。そのエンブレムは、「平和」の象徴とされる「オリーブの枝」に包み込まれる形で世界地図が描かれています。どの国にも属さない北極点を中心に描かれ、“結束”の象徴とされています。

その「世界の平和」を守るため、国連の中でも唯一、強い権限が与えられているのが「安全保障理事会」です。アメリカ、フランス、イギリス、中国、ロシアの5か国からなる常任理事国と、任期が2年で、毎年半数が選挙で改選される10か国の非常任理事国で成り立っています。

【非常任理事国(2年)】
・アルジェリア
・デンマーク
・ギリシャ
・ガイアナ
・パキスタン
・パナマ
・韓国
・シエラレオネ
・スロベニア
・ソマリア

特定の国に対する▼経済制裁や▼武力行使といった強制的な措置をとることができるのは、この安保理での決議が通った場合だけですが、5つの常任理事国には特別に「拒否権」が与えられ、1か国でも反対すれば決議は通りません。