国立競技場 「東京世界陸上」の舞台に立ち

そして迎えた東京・世界陸上。福部選手は予選5組に登場。結果は4位で12秒92。走り終わったあと準決勝進出を告げられた福部選手は「えっ!?本当ですか?」と驚きの表情から一変、最高の笑顔があふれました。

福部真子選手(予選後のインタビュー)
「アップで海外選手の動きに怖じ気づいたところがあって自分のダメなところばっかりを思い浮かべてちょっとネガティブな感じでスタートラインに立ってしまったので、でも会場に入ったらたくさんの声援が聞こえて、そんなくよくよなんかしてる場合じゃないなって思わせてもらったので、準決勝では日本記録をしっかり狙っていけるようにがんばります」

そして、翌日の準決勝。福部選手は、いままで感じたことのない大声援の中で日本記録と決勝を目指し、第2レーンを走りました。

記録は13秒06…。

本来の走りができず決勝進出は逃しました。

それでも、ゴール直後に競技場を埋め尽くす観客の温かい拍手が福部選手を包み込みました。

高校時代の恩師 樋口裕志先生
「最高でした。夢のような舞台をしっかり堪能させてもらいました。感謝です。」

ただ、恩師が悔やんだのは準決勝で起きた第9レーンを走る選手のフライングでした。

高校時代の恩師 樋口裕志先生

高校時代の恩師 樋口裕志先生
「あのスタートがめっちゃよかったと思います。決まった感じがあったので、本人も思っていると思いますが、ちょっとあのフライングはショックでした」

福部真子選手
「レーンが離れすぎててフライングがあったことを知らなかったんです。知らなくて・・・、だから渾身のスタートを決めたつもりだったので、もう1回っていうのができなかったですね」