広島城天守の木造復元に向けた有識者会議で、これまでの調査の中間報告がなされました。

現在の広島城天守は、戦後に鉄筋コンクリートで再建されました。しかし、60年以上が経ち、耐震性が不足していることなどから来年の3月22日には閉城します。

広島市は6年前から広島城のあり方を検討し、2025年2月の会議では、木造復元を前提とする方針が決まりました。26日の会議では、木造復元には重機や資材の搬入は北側の堀を横断する案が適当としたうえで、その場合の費用は約195億円となることや、復元の根拠となる資料が不足していて更なる考証が必要といった内容が報告されました。

委員からは「費用対効果を鑑みると市だけの事業でやるべきなのか」「工事が石垣や周辺に与える影響の調査が必要だ」などといった意見が出ました。

今後は5年掛けてさらに詳細な調査や検討を行う方針で、仮に木造復元を実施する場合には、最速で2049年度に供用が開始される予定です。