サッカーJ2・北海道コンサドーレ札幌のMF深井一希選手(30歳)が、今シーズン限りでの現役引退を表明しました。9歳から始まったコンサドーレでのサッカー人生に、区切りを付ける決断です。
■膝の痛みに耐え切れず、次のステップへ
「今シーズンをもって、現役生活を終える決断をしました」
深井選手は冒頭、静かにそう切り出しました。引退の大きな理由として挙げたのは、長年苦しんできた膝の痛みです。
「去年から今年にかけて特に膝の痛みが強くて、それに耐えながらやってきたんですけど、その痛みに耐え切ることがもう厳しくなってきたというのと、精神的にもそれに疲れきてしまったというのが大きな理由です」
さらに、指導者への転身も視野に入れていたことが、この決断の背景にあります。
「同時に、今後指導者をやっていきたいという強い気持ちが自分の中にあったので、これはもう次のステップに進んだ方がいいかなというのを自分の中で感じました」
■毎朝の痛みとの闘い

深井選手にとって、プロキャリアの大半は常に痛みとの闘いでした。
「実際は朝起きてからが一番しんどい。階段の上りも痛い。はいつくばってというのは言い過ぎですけど、本当にそれぐらいの状況から毎朝スタートして、練習が始まって、ワンメニュー、ワンメニューこなせるかという不安との戦いでした」
「ピッチに立ったら言い訳はしたくないというのは、プロ入った時から自分の中でありましたし、練習に入ったんだったら痛みがどうとかじゃなくて、自分がうまくなるため、強くなるために最大限のプレイをしようというのは心がけてきました」