■足が不自由な人の生活を劇的に変えられないか
TESS 鈴木堅之社長:
「(教師時代に)クラスに車いすの男の子がいて、休み時間とか遠足とか社会科見学とか行くときには、いつもそばにいるんですよね。もっとみんなと溶け込むような学校生活をおくる方法がきっとあるんだろうなと思いながらも、なかなかない」

2003年、教師をやめ、半田教授らが研究してきた足こぎ車いすの販売を手掛ける東北大発のベンチャー企業に就職します。
TESS 鈴木堅之社長:
「とにかく最初の衝撃がすごかった。これが普及すれば、障害を負ったひとたちの生活が劇的に変わって社会全体すごく明るく楽しい世の中になっていくのかなということしか考えてなかった」

外に出て、コギーを操る岸野さん、自分の意志で動けることに喜びを感じているようでした。
病院のスタッフ:
「車の運転がもともとお好きな方だったので、自分で行きたい方向を舵をとって進むというのが楽しみもあるみたいで、ぴったりきてますね」

岸野泰さん:
「自分の足でこいで進むという自転車のような感覚、それでいて車いすのかたちをしていてバランスがとれて安定しているので、そういった意味では自分で動けるという実感が得られるし、いいものだなと思う」

2008年、TESSを起業した鈴木社長が目指すのは、コギーを広めることだけではありません。
TESS 鈴木堅之社長:
「台数というよりは、世の中が少しでも変わるとか。いま例えば頑張ってコギーを使おうとするといいじゃないという声と、そんなふうになってまで何で頑張るのという声と、ふたつ出てくるんですね。だから『こっち』(何でという声)をなくしたい。頑張るっていいじゃんって、どんな状況でもどういうふうな環境でも、あきらめないって大事じゃないかみたいな環境を作り出したい」















