「5年で100万円増」という小泉氏の政策は実現する?

高柳キャスター:
今度は長期の対策についてですが、「減税志向」と「賃上げ志向」に大きく分けて見ていきます。

【長期の経済対策】
小林鷹之氏「社会保険料軽減」
高市早苗氏「給付付き税額控除」
林芳正氏「実質賃金1%増」「ユニバーサルクレジット」
茂木敏光氏「3年で50万円増」
小泉進次郎氏「5年で100万円増」

中でも、小泉進次郎氏の「5年で100万円増」はかなり魅力的に聞こえますが、実際に実現可能なのでしょうか?

蓮井啓介 記者:
「5年で100万円増」となると、2025年の春闘で5%の賃上げがされていますが、それを上回る勢いで賃上げをする必要があります。

2025年はトランプ関税の影響も既に出てきている中で、この賃上げを維持するのは若干難しいのではないかという見方も出ています。

井上キャスター:
賃上げは大切だと思いますし、成長しなければいけないと思うのですが、賃上げは個別の企業が考えるものなので、政府がいくら言っても、そこにそぐうのかなという疑問があります。

池澤摩耶さん:
企業の問題ですが、今、日経平均は最高値を更新中なので、そこは私たちに降ってきて欲しいところですよね。日経平均が上がっているので、企業にお金はあるはずです。でも、消費者の中でそこから恩恵を受けている人はなかなかいません。なので、賃上げには賛成です。

井上キャスター:
政府は、企業に吐き出させることはできる?

池澤摩耶さん:
できると思います。

出水キャスター:
林芳正氏と茂木畝充氏と小泉進次郎氏の方向性は同じようにも見えるのですが、これはひとくくりと考えてよろしいでしょうか?

蓮井啓介 記者:
ひとくくりで考えていいと思います。「3年で50万」と「5年で100万」というのは同じような形の曲線ですし、「実質賃金の1%増」というのも、実は政府が6月に発表してる骨太の方針の数字を引用されてるものだと思うので、基本的には同じような形の賃上げ目標になります。

出水キャスター:
ただいずれにせよ高い目標だということですね。

蓮井啓介 記者:
そうですね。2025年の春闘よりもさらに上げていかないといけないということです。

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<プロフィール>
蓮井啓介
TBS報道局経済部 財務省担当
財政・税制などの経済政策を取材

池澤摩耶さん
会社経営者・投資家
元外資系投資銀行のトレーダー
2児の母
著書に「子どもを人生ゲームの勝者にする最強マネー教育」など