22日から始まった自民党の総裁選挙。次の総理になる可能性が高い候補5人の顔ぶれは決まりましたが、「去年の再放送」との揶揄も聞こえてきます。
・街の声
「僕は高市さんに期待します。今までの自民党の流れを変えてくれそう」
「やってくれるという実感はない」
「今のところ誰がなっても同じ事の繰り返しかな」
衆参共に少数与党に転落した自民党。
政治学が専門の宮本融教授は今回、総裁選の候補者たちは強気に出られないと解説します。
・北海道文教大学 宮本融教授
「今回、見ていてどの党と組むかというのが一番大切。総裁は総理になりたいわけだから。指名選挙で勝つためにはどっかの党と組まなければいけない。組む相手があることなので、探るためにパンチの効いたことを言えなくなっている」
煮え切らない政治は、国民生活にも波及します。
札幌市で2歳の子どもを育てるシングルマザーの橋本明日香さんです。
・橋本明日香さん
「毎月きつきつだけど、冬が灯油代が凄く上がるので。1~2万円するので」
自民党が参院選で掲げた物価高対策の給付金は、すべての国民に2万円。
さらに、子どもには2万円を上乗せして給付する計画でした。
橋本さんは、6万円が支給されると見込んでいましたが、不透明なままです。
・橋本明日香さん
「選挙公約として言ったのであれば、ちゃんと国民に給付をして。そこはちゃんと、有言実行じゃないが」
候補のひとり、茂木前幹事長は一律給付を見送る考えを示しています。
宮本教授は、今後も「決められない政治」が続く可能性が高いと話します。
・北海道文教大学 宮本融教授
「政権与党としての自民党の終焉を迎えたんだと。参議院が過半数割れをしていると3年後6年後まで取り返せない。とすると多党化は10年くらいのスパンで止まらない」
総裁選の投票日は、10月4日。
解党的出直しを掲げる自民党への信頼低下は、簡単に止まりそうにはありません。