婚活イベントが今広がりを見せています。結婚前提のイベントは抵抗感があるという人向けに、まずは恋愛から「恋活」、さらに手前の友達づくりを目的とした「友活」など、いろいろなものが登場しています。今回は高知県主催の“友活”イベントを取材しました。

(リポート 尾崎大晟 アナウンサー)
「土佐市のもりたうつわ製作所です。陶芸体験を通して交流するということで、現在は自己紹介が行われています」

(参加者)
「スポーツ観戦がすごく好きで」
「私もK-POPが大好きで」

土佐市で行われていたのは、高知県主催の友活イベント「NEW STEP」。県が行った結婚に関する調査で、20代~30代までの若者の多くは、「自然な出会い」を求めていたことから始まった取り組みです。婚活よりも気軽に参加をと、「友達づくり」を一番の目的としています。

(参加者)
「社会人になって友達ができる機会がなくて、何かしらできっかけをつくらないとと思って」

(2回目の参加)
「日々、会社と家の往復しかしてないので(交友関係を)広げたくて」
(Q.去年参加してみて交友関係は広がった?)
「そうですね、その場で連絡先交換とかして」

イベントでは様々な体験を通して交流を深めます。この日行われたのは陶芸。オリジナルのマグカップと植木鉢づくりを体験しました。最初は緊張感があった参加者たちですが、自然と笑顔が広がります。

一般的な婚活イベントでは、気になる人同士を引き合わせる「マッチング」と言われる時間が設けられますが、友活イベントでは「マッチング」はなし!参加者同士で気が合えば、連絡先を交換することになっています。友活と婚活では参加する男女の比率にも違いが出るといいます。

(県 少子化対策担当 中平直樹 チーフ)
「婚活イベントとなると男性の方が多い傾向にあるが、友活イベントになると女性が友達と気軽に参加するので、女性の方が多く参加している」

実際にこの日も34人の参加者のうち男性が10人、女性が24人と、女性は男性の倍以上でした。民間による出会いのサービスも充実している中ではありますが、行政が主催するという安心感も女性の参加を後押ししているといいます。

(県 少子化対策担当 中平直樹 チーフ)
「行政が主催しているので、安心安全というのがポイントになる。マッチングアプリが登場し、当事者同士で会える人はツールを使えばいいが、他の人(第三者)がいる中で相手を探したいという人は、行政の(友活・婚活)イベントにも参加してもらえれば」

(尾崎大晟 アナウンサー)
高知県主催の友活イベントの魅力を見ていきます。
・婚活よりも気軽
・女性が友達と参加しやすい
・行政が主催する安心感

などが挙げられています。

高知県が友活イベントを始めたのは3年前。それまでは婚活事業に力を入れてきましたが婚姻数は減少の一途をたどり、2023年の婚姻数は1985組と過去最少となりました。こうした中、「もっときめ細かくニーズをとらえた取り組みが必要」ということで始まったのが「友活」でした。

(岡本 采子 アナウンサー)
「友活」と聞くと、フランクに自然に参加できるのがすごくいいですね。

(尾崎大晟 アナウンサー)
その影響もあってか、2024年の婚姻数は微増して(2071組)、2000組を上回りました。県は今後の目標として、2027年には年間の婚姻数を2500組を目標にしていくとしています。また、結婚を前提とした「婚活」のほうも趣向を凝らしたイベントが行われています。

それがこちら。仮想空間=メタバースでの婚活です。自分のアバターを作って顔が見えない状態でのコミュニケーションで結婚相手を見つけようというイベントなんです。すでに8月に1度行われていて、次回は10月31日と11月1日に実施予定です。初日はメタバースで実施。2日目に初めて顔合わせをするということです。

(岡本 采子 アナウンサー)
どんな人が来るのか、ちょっとドキドキしそうですね。

(尾崎大晟 アナウンサー)
高知県では積極的に婚活支援に取り組んでいる一方、全国的には婚活事業をやめた自治体もあります。それが和歌山県です。2013年から県が登録制の婚活サービスを行っていましたが2023年で婚活支援を廃止しました。