アイデアのきっかけは「ハロウィンのおもちゃ」

JR原宿駅のそばにある、期間限定のスポーツショップ「On Labs Tokyo」では、スイス発の人気スポーツブランド「On」の商品が販売されています。
そこで公開されているのが、日本初披露の独自の最新ロボット「LightSpray™」です。自動化されたロボットアームに装着した足形にスプレーを噴射、熱を加えて固めると、「アッパー」と言われる甲の部分が片足でわずか3分で完成します。

完成したシューズを履いてみると…
出水キャスター
「なんだか飛び跳ねたくなる。このクッション性のあるソールと軽さがそうさせる感じ」
重さは170gで、“とにかく軽い”のが特徴です。従来の常識を覆す技術は、どのように生まれたのでしょうか。
――世界陸上でOnのシューズを履いた選手が活躍しているが、どのように感じている?

「On」マーティン・ホフマンCEO
「私たちの選手を非常に誇りに思っている。30か国から63人の選手がいる。私たちはもう金メダルを2個獲得した。会社史上初の金メダルだ。最初の金メダルまで15年間かかったが、次の金メダル獲得には15分だった」
――ほかにもシューズを作る会社はあるが、差別化している部分は?
「このシューズは、ほかのメーカーの素材よりも、温室効果ガスの排出量が75%低い。温室効果ガスの削減につながっている」
開発担当にも話を聞きました。

――どのようにしてこのアイディアを思いついた?
「On」開発担当 ヨハネス・フォークヒャートさん
「アイデアを生み出したのは、飾りのクモの巣を作るハロウィンのおもちゃです。グルーガンです」

出水キャスター:
グルーガンから着想を得たというこのシューズですが、1.5kmの細長い樹脂を細かく編み上げるような形でロボットが作り上げています。このアッパーの部分は、3分間でできてしまうという驚きのスピードで完成します。接着剤やパーツが少ないので、非常に環境負荷も低いというところも評価されています。
木村さんは、最近のシューズの進化を選手としてどう感じていますか。
木村文子さん:
非常に進んでいると思います。履いてみることで、見た目や触った以上にそれぞれのメーカーの企業努力や詰まった想いを感じられると思います。
井上貴博キャスター:
各社が厚底を出していて、プライベート用でもこれを一度履くと、歩くのも楽すぎてほかのシューズには戻れないと聞きますね。