「サル痘」から名前が変わった理由
そもそも「エムポックス(サル痘)」はどのような感染症なのでしょうか?
長崎大学高度感染症研究センター 安田二朗教授:
「一言で言うと『急性発疹性の感染症』です。1980年に根絶宣言が出された『天然痘』の原因ウイルスである『天然痘ウイルス(痘瘡ウイルス)』と遺伝子が非常によく似た、近縁の『エムポックスウイルス』による感染症です」
「『人獣共通感染症』で、元々はネズミの仲間が持っているウイルスが、ネズミに噛まれたり、感染ネズミの血液・体液に触れたり、ネズミを食用として摂取することで他の動物や人に感染が拡大しました」

「最初にサルから見つかったため『サル痘』『モンキーポックス』という名前がつきましたが、サルもネズミから感染しています。誤解と混乱が起きないように、2023年感染症法上の名称が『エムポックス』に変わりました。ただし『エムポックス』の『エム』は『モンキー』の『エム』なんですけどね」