高齢ドライバーの免許返納。生活に車が必須な人もいるため、家族や周囲が返納してほしいと思ってもなかなか進まないことも。まずは家族が同乗して乗り心地が良いか確認したり、車体の傷が増えていないかチェックしたりすることも大切です。
スタジオでは、高齢の父親に「タクシー代仕送り」を提案し半年かけて説得した家族など、それぞれの工夫策を紹介。専門家は、家族や周囲の人は高齢ドライバーに対し「今少しブレーキが遅かったね」「ちょっとドキッとしたよ」など"柔らかい言葉で伝えることが大切だ"としています。
■高齢の親の"免許返納"まず「同乗観察」と「車の傷確認」運転席側に注意
日比麻音子キャスター:
免許の返納に関しては、家族の間でも話し合いがうまく進まない様子も見えてきました。

住んでいる環境にもよりますけれども、「なかなか免許を返納してもらえなかった」「無理やり父の車を売ってみた」とか、「母は車の鍵を隠したりしているが70代の父は結局乗ってしまう」といった様子も見えてきました。
では、『免許返納セラピー』という本を監修した九州大学大学院・志堂寺和則教授のアドバイスを紹介していきたいと思います。
<あなたの親は大丈夫?もし不安になったら…>
まずは「同乗観察」。一緒に車に乗って様子を確認することです。

高齢ドライバーの特徴として3つ、▼急発進、▼急ハンドル、▼急ブレーキがあるということですが、とにかく一緒に乗ってみて乗り心地が"良い"のか"悪い"のかを確認してみると良いでしょう。
<車に乗る前に重要な観察ポイント>


"車のキズ"があるのかどうか、これを乗る前に確認するのが重要だということです。
志堂寺先生によりますと、事故を起こした高齢者の車を調べてみると、事故より前についたキズが見つかることが多いそうです。特に"運転席側のキズ"は危険信号です。本来確認しやすい場所なのにキズがついていると、“車両感覚を失っている”可能性もあるということで、事前に一緒にチェックするのも大事なようです。
井上貴博キャスター:
一緒に乗るとわかりますね。私の父親の場合、かなり飛ばすタイプだったのですがだいぶゆっくりになったので、そういうところを意識してくれているのだなと思います。
日比キャスター:
では、返納についてどのように話し合いを進めていくのがいいのか、ある説得に成功した親子のお話です。