■説得成功の秘訣「傷つかないように」「タクシー代仕送り提案」


熊本県在住の40代女性。福岡県在住の父親(70代)のある行動がきっかけで免許返納を考えたといいます。

40代女性
「池袋の事故とかもあったので気にはしていたんですが、歩き方がおぼつかなくなってきたのが気になっていたところで」

最初は「病院や買い物に行くのに必要だ」と免許返納を渋っていましたが…


40代女性
「もしタクシー代とかが心配なのであれば、その分、子どもたちで負担するからという風に説得したら『そうだね、何かあってからじゃ取り返しつかないからね』って」

半年かかって説得し、免許を返納してくれたといいます。

志堂寺教授
「高齢者は金銭的に不安を感じていることが多い。返納後の生活をイメージでき安心できたのでは」

日比キャスター:
何ができないから返納してほしいというより、新しいオプションを提案するのも大事かもしれませんね。

ホラン千秋キャスター:
あと、使う頻度にもよるのかな。毎日お買い物に行く方だと毎日タクシーを探したり呼んだりするのがハードルになることもありますし、それぞれのご家庭の事情によってアプローチの仕方は変わってきそうですよね。

日比キャスター:
続いては、免許を自主的に返納した79歳の渋川さん、まさかの家族からの反応があったみたいです。

■自転車に乗り換え自主的に返納「免許も75歳定年制にすべき」


東京・調布市で不動産業を営む渋川弘さん(79)。去年、自ら免許を返納しました。そのきっかけの1つは…


渋川弘さん
「自分がもう年取ってきてるし、目の衰えというのを感じました。もしそこで事故を起こしたら大変だっていうこともあって」

調布市で高齢者の免許自主返納をすすめる会の役員をしていた渋川さん。家族に内緒で免許返納しました。奥さんは安心しましたが、長男は…

渋川弘さん
「大反対です。みんなが大反対。息子が一番怒りました。『なんで返すんだよ』って言われましたね」

車を使うことが多い不動産業。それまでは渋川さんと長男で手分けして仕事をしていましたが、返納したことにより、長男の負担が増えたといいます。

長男 渋川潤さん
「仕事としても辛いかなというところがありました。当時はそういう風に感じていましたね。ただ今思うと、大きな事故を起こす前に返納してくれて良かったと考えています」

今は愛車を自転車に乗り換え、日々の用事を済ませています。


渋川弘さん
「自動車の免許だって定年制をしいた方がいいと思いますよ。少なくとも75歳で定年制をしいた方が得策だと思います」