■なぜデモ拡大?体制批判が難しい中国で


ホラン千秋キャスター:
火事で死にそうな状態でも家から出られないとなれば、本当に残酷な状況だなというふうに思います。中国国内ではずっと厳しいゼロコロナ政策を続けてきました。やはり限界というタイミングなのでしょうか?

星浩TBSスペシャルコメンテーター:
今回、新疆ウイグル自治区で、アパートにいた人が火事で亡くなってるわけです。そうするとゼロコロナ政策のロックダウンで、自分たちも火事が起きたらまた同じような目に遭うのではないかというのは、かなり切実な思いとして伝わっているようです。それがいろいろな集会、それから白い紙ををかざすという行動に繋がって、少しずつ体制批判にも結びついてきたというのが、今回のデモだと思います。

ホランキャスター:
体制批判をするというのは、中国国民からすると大変な危険を伴う行為ですよね?

星浩TBSスペシャルコメンテーター:
こういう集会があると、かなり早い段階で鎮圧されてしまうのですが、11月26日は意外と放っておかれて、どんどん人が集まって、白い紙を掲げたっていうところまで行ってしまった。

放っていた理由は一体何なのだろうか?というのは日本とアメリカの外交団からするとちょっと不思議であり、もしかしたら中国国内の政権内部の変化にも関係があるのではないかという憶測も出ていて、ちょっとした政変に繋がる可能性があるかもしれません。

ホランキャスター:
その変化というのは具体的にどんな変化なのでしょうか?

星浩TBSスペシャルコメンテーター:
普通は人が集まってくるところを弾圧するわけですけど、恐らくある程度許容する動きがあったと思います。ガス抜きなのか、それとも政権の中で取り締まるのか、取り締まらないのかという意見対立があって。そうした内にどんどんとデモが広がってしまったということだとすると、盤石と言われてきた習近平体制の中にも亀裂が生まれているのではないかという、中国ウォッチャーの中には見方が出てます。

■習近平政権はゼロコロナ政策を取り続けるのか?


井上キャスター:
新型コロナに関して、欧米ではある程度早く受け入れることで、経済が今持ち直してきている。一方で中国は最初はコロナに関しては、押さえ込む、ゼロコロナ政策を取り、一時は成功例と言われていました。ですが、今になって経済がガタガタ来ている。習近平政権としてはゼロコロナ政策を変える意思はないのでしょうか?

星浩TBSスペシャルコメンテーター:
恐らく感染対策ということだけではなくて、ゼロコロナ政策でうまく行ったというのは、習近平政権の一種の成果になってしまっているわけです。ここでまた感染が広がってきたりすると、何なのだということになります。それからもう一つは、中国製ワクチンの効果が今ひとつなので、そこが露呈してしまうという面もあります。

井上キャスター:
中国経済が駄目でも、ゼロコロナ政策は変えられないということですか?

星浩TBSスペシャルコメンテーター:
中国は今まで民主主義、民主化が遅れてるわけですけど、それがどうにか持ってきたのは経済が良くて、みんなが豊かになったから。その経済が失速したら、不満はどこに向かうかということです。