■東京2025世界陸上競技選手権大会(14日、国立競技場)
女子100mハードルの予選が行われ、日本記録保持者の福部真子(29、日本建設工業)と中島ひとみ(30、中島体育施設)が準決勝進出を決めた。7月の日本選手権を制した田中佑美(26、富士通)は惜しくも予選敗退となった。準決勝は15日の21時5分から行われる。
今季の日本女子100mハードルは、多くの選手が12秒台をマークするなど、ハイレベルな戦いが繰り広げられた。史上まれに見る大激戦を勝ち抜き、日本代表入りを果たした福部、田中、中島の3人が予選に臨んだ。
予選5組に登場した福部は、12秒92(+0.1)をマークし組4着も、タイムで拾われ2大会ぶり2度目の準決勝進出となった。予選6組に登場した中島ひとみ(30、中島体育施設)も12秒88(無風)で、こちらもタイムで拾われ準決勝進出を決めた。
レース後、福部はインタビューゾーンで“準決勝進出おめでとうございます”と声を掛けられると、まだ決まったことが分からなかったのか「えっ、本当ですか」と驚き、「やったー!」と手を叩きながら予選突破を喜んだ。
12秒69の日本記録を持つ福部は“菊池病”という病と戦い、もがき苦しみながらも、最後の選考レースで参加標準記録を突破、東京世界陸上代表の座を掴んだ。「本当にスタートラインにまず立てたことがすごく嬉しいですし、東京の世界陸上に出場できたこと自体が自分の中で奇跡みたいなものだったので、大事にまずは1本走りたいなという気持ちで走ったので、その走りの結果が、準決勝に繋がってよかったなと思います」と喜びを噛み締めた。
初の世界陸上で準決勝へ進んだ中島は「本当にここに至るまですごく長かったので、まずはこのユニフォームの姿をたくさんの方々にみせられたっていうのが本当に幸せに思います。日本記録を目指しているので、もう準決勝当たって砕けろで」と話し、「同級生の(福部)真子も準決勝に残ったので、本当に一緒にこの舞台で走れることをすごく誇りに思いますので、あとはもう全力の笑顔で楽しみたいです」と、2人での躍進を誓った。
予選2組に登場した田中は13秒05(無風)で6着となり、予選敗退となった。