中国のコロナ対策批判デモ 「習近平辞めろ」聞いたことがない
―――武田さんは今後中国は台湾に対して「北風と太陽」の太陽路線ではないか、ということですが。
(武田一顕氏)
別に怖い顔することはなく、台北では未来のホープが勝ったわけだから、しばらくは太陽路線で、それより中国は今、国内どうするかっていう方が大変になってきてるから、しばらくは台湾に対して軍事演習とかはしないと思いますね。
―――確かに中国国内では、ゼロコロナ政策を批判する大規模なデモ。「自由が欲しい」が大きなモチベーションになってるわけですよね。
コロナ前までは経済的には自由でしたが、それを今、完全に自由を奪われて監禁状態で100日間家から出られない人がいっぱいいるわけです。死ぬか生きるかって話になるからね。やることないからテレビ見たら、ワールドカップ。でもこの時期に起きたっていうのはワールドカップの影響だと思います。ワールドカップ見て、ちょっと一歩外に出たら誰もマスクなんかしてねえじゃねかと。
(豊田真由子氏)
共産党大会がありましたけども、周主席は「もうしっかり押さえ込んで」っていう感じだったじゃないですか。私も本当に天安門事件以来の動きだと思っていてやっぱりロシアと違うのは、やっぱりものすごく経済も発展して情報も入ってくるわけですよ。みんな教育水準も高くなって、自由とか人権って人間の根本の欲望だから、一番大事な部分をやっぱり押さえ込めなくなっている。この先どうするのかっていうのは日本も含めてものすごく影響が出てくるんじゃないかなと思います。
―――「デモは年内が山場ではないか」というのが武田さんの見立て。
デモは冬になると起きないです、寒いから。天安門事件っていうのは2回あって。いろんな反日デモとか、私も何度も取材行きましたけども、大体デモは秋か春です。中国共産党にしてみれば、寒くなるまでが勝負。北京はマイナス20度まで下がりますから、マイナス20度じゃデモできない。 「ゼロコロナを継続」すると市民の不満はたまり、「ゼロコロナを解除」すると党内の求心力が低下する。習近平氏は非常に難しいところに立たされています。デモをほっとくわけにいかないから、どこまで広がるかっていうのは最大注目点。「習近平辞めろ」「最高指導者に辞めろ」なんてのは私は聞いたことがない。異常事態が今起きた。
―――連行された人って、今後どうなるんでしょう。
法律で拘束されて、ちょっと1.5倍ぐらい厳しい刑にされて、ちゃんと服役すれば出てきます。でもそうなってもいいと思うぐらい、もう住民の不安と不満が溜まっている状態だと言えます。 (2022年11月28日MBSテレビ「よんチャンTV」より)














