「親中と言われているが終始親米だ」発言 つまり皆と上手にやっていこう


(豊田真由子元国会議員)
一つ気をつけなきゃいけないと思うのは、親中と言っても別に統一をして中国に組み込まれましょうという親中ではないわけですよね。あくまでも民進党に比べると穏健で中国と対話しましょうってこと。8割の人は「現状維持がいい」と言ってるので、平和的に台湾を守るためにみんなとうまくやっていこうということだと私は理解しています。

(武田一顕氏)
おっしゃる通りです。新しい市長さんも、例えば選挙は絶対にやらなきゃ駄目、資本主義もずっと。中国みたいなやり方をしようと言ってるんじゃないんです。対話をしようじゃないかと。蔡英文総統なんかは「会話もしたくない、顔も見たくない、話もしたくない」と。蒋万安氏はそうじゃない。怖いからちゃんと対話して変なことをしないよう押さえていこうということです。

(豊田真由子氏)
親米だとも言ってるんです。国民党の朱主席は6月にワシントンで「我々は親中と言われているが、終始親米なんだ」と言っている。親米で親日で、とにかくみんなと事を構えずに、この台湾を守っていきたいと。

―――そして武田さん、この蒋万安さんは「次の次」の総統候補になるんじゃないかということですか。

次の総統選挙は2024年1月です、1年2ヶ月後。台北市長になって1年で投げ出したら、これはやっぱり怒る。台湾の市民がみんな怒るからならない。台湾は「途中投げ出し」を嫌がります。

――豊田さんによりますと「国政選挙の与野党の構図と地方選挙は決してリンクしているわけではない」と。

そうです。日本でも与党は自公だけれども、野党の知事市長は、大阪とか滋賀とか東京とか沖縄とかいっぱいありますよね。何でかっていうと、外交とか国防はちょっと地方政治は関係がなくて、それよりも地域性とか本人の人気とか、経済とか身近な問題で選ばれるので、そこがちぐはぐになることはよくある。 台湾の友人に聞くと、みんなすごくシビアで、まさに中国がそこにある脅威なので、どうやって軍事侵攻もされず統一もされず、地方と国政のバランスを取りながらやっていくかということをみんなすごく選挙大好きで投票率7割とか9割とかあって、もう国の一大事なんです。前も同じように統一地方選で民進党は負けたんだけど2年後の総統選では民進党の蔡英文さんが再選されているので、今回の結果を受けてすぐ国民党に政権交代が起こるってことでは私はないと思っています。