
県内で自殺予防に取り組む「あおもりいのちの電話」。10日は、2人の相談員が「悩み」や「苦しみ」を抱える人からの声に耳を傾けていました。

1995年の開局から2025年で30年。
相談内容は将来への不安や孤独、心の問題や家族のことなど誰もが抱える身近な悩みが中心だといいます。
あおもりいのちの電話 藤林正雄 理事長
「(相手のことを)分かろうとし続けるまなざし。その思いを持ちながら聞くことが相手に伝わった時に力になる」

県内では、2024年の1年間で219人が自ら命を絶っています。人口10万人あたりの自殺による死亡率は18.9人で2年ぶりに増加に転じました。
全国ワーストだった4年前からは減少しましたが、依然として全国平均を上回っています。
自殺の原因は、健康問題や経済問題が多いとされていて、あおもりいのちの電話には40代~60代を中心に相談が寄せられています。件数は2024年の1年間で2817件に上ります。

あおもりいのちの電話 藤林正雄 理事長
「自分を気にかけてくれる人が周りに一人でも二人でもいる感覚は、死を思いとどまらせてくれる力がある。それが地域の中で少しづつ広がってくれれば、自殺者は減ってくるような気がしている。受け止めようとしている人がいることを伝えたい」

「あおもりいのちの電話」の番号は0172-33-7830、正午~午後9時までの間、毎日開設されています。