おととし発覚した宮崎県串間市の官製談合事件の裁判で、官製談合防止法違反などの罪に問われている元副市長の男に対し、検察は懲役1年6か月を求刑しました。

官製談合防止法違反などの罪で起訴されているのは、串間市の元副市長、福添忠義被告(82歳)です。

起訴状などによりますと、福添被告は、当時副市長だったおととしに行われた市発注工事の指名競争入札に関して、すでに有罪判決を受けた業者ら3人と共謀し、久米設計に有利な選出案を市職員に作成させた罪などに問われています。

宮崎地裁で開かれた11日の公判で、検察側は「公正を害すべき行為で、社会の信頼が大きく損なわれた」などとして懲役1年6か月を求刑。

一方、弁護側は、「久米設計に落札させなければならない関係性や事情はなく、業者に対し秘密を教示した事実はない」として、無罪を主張しました。

このあと、福添被告は、最終陳述で「行政の信頼を大きく損なったことを申し訳なく思う」と述べました。

判決は12月10日に言い渡されます。