数寄屋建築の近代化に貢献した昭和を代表する建築家・吉田五十八(よしだいそや)が手掛けた諏訪市文化センターの改修費用の一部に充てるため、市は来月から1000万円を目標にクラウドファンディングを始めます。

諏訪市文化センターは民間企業の福利厚生施設として1962年に建てられたもので、1977年から市の所有となっています。

鉄筋コンクリートの建物に和風の要素を加えた吉田五十八の円熟期の作品と評価され、国の登録有形文化財となっています。

施設は完成から60年以上が経過していることから、建物の安全性の向上や防災機能を高めるために、今年から3年かけて大規模改修を行うことになりました。

諏訪市は「吉田五十八の設計としては現存する数少ない建築作品だと知ってもらい、関心を持ってもらいたい」として、1000万円を目標に改修経費の一部をクラウドファンディングで募集します。

期間は来月3日から12月末日までの90日間で、ふるさと納税の仕組みを使うほか市の窓口でも受け付けます。

諏訪市では「市民だけでなく、全国の建築に関心ある人からの募集に期待したい」と話しています。