過去最悪のペースで進む特殊詐欺の被害を食い止めようと、警視庁が吉本興業のお笑いタレントを広報大使に任命しました。

お笑いタレント ムーディー勝山さん
「すべての電話、何かがかかってきても疑って、その電話は右から左に受け流して、詐欺に遭わないようにしてください」

きょう(10日)、「疑え!すべての電話を。」をスローガンに掲げ、特殊詐欺の被害防止を訴える警視庁の広報大使に就任したのは、お笑いタレントの陣内智則さんとムーディー勝山さん、お笑いコンビ・ガンバレルーヤのよしこさんとまひるさんです。

ガンバレルーヤ まひるさん
「私も実際に高校の友達がロマンス詐欺っていうのに引っかかりまして、何百万円実際に振り込んじゃった」

4人は携帯電話に怪しい電話が来たり、身近な人が偽の警察官から電話がかかってくる特殊詐欺の被害に遭ったりしたエピソードを披露し、注意を呼びかけました。

また、4人が出演するCMや楽曲も制作され、今後、吉本興業の劇場がある新宿駅などで流されるということです。

警視庁によりますと、今年8月末時点の東京都内での特殊詐欺の被害額はおよそ190億円にのぼり、去年1年間でおよそ153億円と過去最多だった数字をすでに大幅に超えています。

警視庁の鎌田徹郎副総監は「特殊詐欺の被害に泣くような被害者の方が1人でも少なくなるよう、様々な形で訴えかけていきたい」としています。