近年、プラスチックによる海洋汚染など環境問題への関心が高まっています。しかし、リサイクル業界に対しては、いまだ汚いといったネガティブなイメージが先行しているうえに、プラスチックの技術が進化し業者が対応しきれていない現状があります。こうした中、リサイクル業への意識を変えようとする、ある企業の挑戦が注目を集めています。

■環境省が事業委託するスゴイ企業とは?

宮城県大河原町でプラスチックのリサイクル機械を製造する「MSC」工場には、大量廃棄されている光ケーブルが運び込まれました。

光ケーブルはガラスやプラスチックなどの様々な素材が含まれ、リサイクルが困難でした。

MSC 麦谷貴司社長
「樹脂でガラスを包み込ませる技術が、リサイクル業界に残念ながら無かった」


麦谷貴司社長は、10数年間かけ開発した高度な破砕技術と樹脂の融合技術により低コストでプラスチックへの再資源化に成功。新たなリサイクルの仕組みを提案しています。

プラスチックの再資源化

社員わずか10人弱にも拘わらずいくつもの特許を取得。環境省から事業を委託されるなど注目されています。

MSC 麦谷貴司社長:
「これに取り組む前はバカだと言われた。そんな儲からないことやってと。今になったら注目されている」


技術開発の背景には近年、環境意識が高まっているにもかかわらず、プラスチックへの理解が進んでいないことへの危機感がありました。

MSC 麦谷貴司社長:
「プラスチックが悪者と言われているが、根本的なことを忘れている」