祖母を亡くし…縁側で見た洗濯バサミを「美しい」

洗濯バサミで制作した「フェニックス」を皆既月食に合わせて撮影(提供:洗濯バサミフォトグラファー・岡本なうさん)

筆者は子どもの頃、洗濯バサミを洗濯バサミで挟んで長くつなげたり、指の先につけてエイリアンごっこのようなことをしたりと…遊んだ経験がありました。似たような記憶、皆さんも持っているのではないでしょうか。

しかし、岡本さんが興味を持った経緯は別のところにありました。

「直接のきっかけは、2021年2月に大好きだったおばあちゃんが亡くなったことです。縁側で西日に染まる洗濯バサミを見ていた時、一瞬にして洗濯バサミの見方が変わりました。『洗濯バサミは美しい』という、それまでの自分にはなかった感覚——あれが洗濯バサミの持つ魅力に出会った瞬間だと思います」(洗濯バサミフォトグラファー・岡本なうさん)

この出来事をきっかけに活動を始めたといいます。それまで洗濯バサミに興味はなく、子どもの頃に洗濯バサミで遊んだ経験などもなかったそうです。