ノロノロ&迷走台風が増える?

今年、三陸沖の海水温は、6月上旬までは平年よりやや低かったものの、6月下旬から平年より高くなり、その状況が現在も続いています。日本海も太平洋も平年より3度前後高くなっています。

三重大学 立花義裕教授:
「台風は海面水温が高ければ高いほど水蒸気をたくさん吸収して発達するので、より発達しやすい。その条件が去年よりもさらに高まっている」

また、立花教授は、台風の進路は、上空の強い西風=「偏西風」の動きがカギを握ると指摘します。

三重大学 立花義裕教授:
「今年の傾向は偏西風が北海道より北の樺太=サハリンあたりを流れることが多い。だから北海道や東北地方も暑い。その傾向は今後も続くと予想されるので、そうすると台風が偏西風になかなか乗りにくい。偏西風に乗れればさっと東に行くが、乗りにくいので、ゆっくり動く台風、変わった動きをする台風が今年は9月以降も起こると思う」

立花教授によりますと、海水温が高いため日本列島にやってくる台風がより発達しやすく、更に偏西風が北に離れているため、台風が日本付近でゆっくり動いたり迷走したりする可能性があるということです。