「どの病院の患者さん同士でも話せる世の中にしたい」

(岡山大学 長谷井嬢教授)
「(希少がんの患者は)、そんな珍しい病気になんで自分がなってしまったんだというところで、非常にふさぎこんでしまいますし、友達と話をする機会があっても、その時は楽しくても、話が終わった時に、自分だけ取り残された感を強く感じてしまったりっていうのがある状況です」

開発したのは3年前。これまで、様々な団体の助成金を活用し、メタバースを利用するためのタブレットや専用ゴーグルを購入して全国21の病院に届けてきました。

メタバースでの交流が大きな目標となり、治療に対して前向きになったという患者も大勢いて、病院側からも好評だといいます。こうした中、今回、さらに多くの人を支援したいとクラウドファンディングを始めたのだといいます。

(岡山大学 長谷井嬢教授)
「仮想空間だけど、実際の繋がりにもつなげていけるようになったらいいなと思っています。辛い闘病生活のところが、負担が少しでも軽くなるような日々にしてあげたいと思います」

クラウドファンディングは今年8月にはじめ、すでに約490万円が集まっています。目標金額は750万円。これだけあれば25ほどの施設に機材を贈ることができるといいます。

(岡山大学 長谷井嬢教授)
「今まだ20病院ぐらいですけど、小児ガンを扱っている病院は200くらい全国にあってですね、どこの病院に行っても、どの病院の患者さん同士とも話せる世の中にしたいっていうのがあるので、全部の病院にその環境が行き届くように進めていきたいなと思っています」

病と闘う患者の居場所の一つになれば…。クラウドファンディングは10月末まで行われるということです。

(スタジオ)
長谷井教授によりますと、開発した当時はメタバースの空間は、海辺だけだったそうですが、その後、七夕やハロウィーン、クリスマスなど、季節感を意識した空間も作り、現在は8つの環境が整っているそうです。クラウドファンディングサービス「READYFOR」で「岡山大学メタバース」と検索してみてください。