「鑑識道具を忘れ…」積極捜査せず
ずさんな対応は、去年12月20日以降に彩咲陽さんが行方不明になった後も続きます。

12月22日、彩咲陽さんの祖母が「窓ガラスが割られている。彩咲陽さんと連絡が取れない」と通報しましたが、駆けつけた署員は鑑識活動を行わず、目視で現場を確認しただけでした。
神奈川県警は、その理由について「鑑識活動に必要な道具を忘れたため」と説明。
この翌日、父親が行方不明届を警察に提出。行方不明となる直前、白井被告が彩咲陽さんに「許せない」とメッセージを送っていたことを警察に報告しましたが、積極的な捜査は行われませんでした。
「被告と同じように警察署の人間も憎い」
検証結果では、部署間の情報共有が不足していたなど、問題点を指摘。本部長のほか、署長や捜査関係者、あわせて43人が処分を受けました。

彩咲陽さんの父 岡崎鉄也さん
「(報告書)全てが真実かといえば、そうではないと思うが、もう恨みでしかない。白井(被告)に対してもそうだし、臨港警察署の人間に対しても同じように憎い」
その上で…
彩咲陽さんの父 岡崎鉄也さん
「少しずつでも彩咲陽には明るみになったことは報告して。じゃないとあいつが報われないというか。一番苦しかったのは本人なんで、助けてほしかっただろうし。だからその思いは僕たち家族がちゃんと晴らしてやらないといけない」
彩咲陽さんの祖母は、孫の命を救えなかった悔しさをこう話しました。

彩咲陽さんの祖母 岡崎須江子さん
「守ってあげられなかったって、ストーカーを甘く見てたって。それだけは一生消えない。これを機に、少しでもストーカーをめぐる警察の対応が変わってくれればいいなと」