長野県中野市で2023年、住民と警察官合わせて4人が猟銃などで殺害された事件の初公判が開かれ被告は起訴内容について「黙秘します」と述べました。
殺人などの罪に問われているのは、中野市の農業青木政憲被告34歳です。

起訴状などによりますと、青木被告は2023年5月、自宅近くを散歩していた近所に住む女性2人と駆け付けた男性警察官2人をナイフや猟銃で殺害した罪などに問われています。
青木被告はその後、自宅に立てこもりおよそ12時間後に確保されました。

長野地裁で開かれた初公判で青木被告は起訴内容に間違いがないか問われると9秒ほど空けて「黙秘します」と答えました。

冒頭陳述で検察側は女性たちからひとりぼっちを意味する「ぼっち」などと言われたという妄想が犯行につながったと指摘。
一方でナイフを事前に購入するなど計画性があり責任能力があったとしました。
これに対し、弁護側は被告が学生時代から妄想に悩まされていたなどと起訴内容を争う姿勢を示しました。
青木被告の弁護士:「これまで誰も話を聞いてくれなかったので、きっと裁判でも信じてもらえないと思ったと」

判決は来月14日に言い渡される予定です。