過去最高額の概算金 60kgあたりコシヒカリは3万円

そんな中、「JA岡山」と「JA晴れの国岡山」は、今年のコメの概算金を過去最高額に引き上げました。

「概算金」とは、JAが農家からコメを集荷する際に支払う前払い金で、その年の小売り価格を左右する指標にもなります。

主な品種では、60キロあたりでコシヒカリが3万円。あきたこまちは、2万8,500円といずれも昨年より約1万円の引き上げで過去最高額となります。

(米見 奥津賢司社長(65))
「いままでの値段だとはっきりいって赤字続き、もしくは手出しをしてでも(従業員の)工賃を守っていこうというのが今までの段階だったんだけど、ある程度の単価がついたということで、これが下がらずにこのまま続けば生産意欲は出るなと」

JAは今回の概算金の引き上げについて、
・肥料や農薬など、生産コストの上昇に対し、農家の利益を確保すること。
・概算金より高い価格を提示する民間業者に対抗し、JAによる集荷体制を強化すること。
この2つを主な理由として挙げています。

(米見奥津賢司社長(65))
「すでに私どもは精米は出荷を始めました。ある程度の金額は出させていただいて、店頭へは並べさせていただいています」

今回の概算金の引き上げは、農業経営を支える一手となるのでしょうか。

(米見奥津賢司社長(65))
「地元の地域であって、この地域で荒廃地が進んでいくので、守っていかないといけないという中で頑張っていると。ただ事業も継承しないといけないし、従業員も雇用していかないといけないので。儲けができるという形になれば、(第一次産業に)参入してくださって、荒廃地や農地が荒れたようなところを守っていただけるような形がとれればベストですけどね」」

各地で進む新米の収穫です。収穫量や概算金などにより小売価格はどうなっていくのか?今後の動向が注目されます。