記録的な暑さが続く2025年の夏。夏の気温が過去最も高くなったほか、広島県内でも初めて40℃を観測した地点もありました。エアコンをつけっぱなしにする日が増え、電気代が家計を圧迫しているご家庭も多いのではないでしょうか?
電気代の節約につながると、屋根に太陽光パネルを設置する家庭が増えています。一方で、太陽光パネルが原因で火災が発生するリスクがあることをご存知でしょうか。過去に起きた事例やデータをもとに、注意点や対策を解説します。

熊本県益城町にある住宅で、3年前に起きた火事。「突然、屋根が燃え出した」という通報を受け、消防が駆けつけましたが、火が完全に消し止められるまでに約4時間かかりました。
地元の消防局は、屋根に設置されていた太陽光パネルが原因だとしたうえで「消火活動中も太陽光パネルの発電が続いていた。放水による感電のおそれがあった」と振り返りました。

製品の事故調査などを行う「NITE」によると、太陽光パネルなどの発電設備の事故は2024年度までの10年間に全国で260件発生していて、このうち約9割で火災が起きています。
太陽光パネルを設置している広島の人たちに、事故のリスクについて聞いてみました。
約20年設置
「なったことがない。なってから考える。(不具合なら)タッチパネルが作動しなくなる」
「動かなくなったことは?ない」
約10年設置
「売電と使用料を足したら約2万円(月に節約)」「気をつけようと思う?全く太陽光に関して意識したことがない」

太陽光パネルで発電された電気は、パワーコンディショナと呼ばれる別の装置で変換して、家庭で利用される仕組みです。広島では過去に、台風による雨漏れが原因で、パワーコンディショナから煙が上がり、出火したケースもあります。
【火災のリスクを減らすための対策】
▽発電モニターの電力量をこまめに確認。パネルの損傷など事故の前触れを察知できます。
▽雨やほこり・虫などが入らない環境か。普段とは違う音や変な匂いがしないかチェック。
▽4年に一度、定期的なメンテナンスを行う。

太陽光パネルを設置しているご家庭はもちろん、設置を検討している方も「こまめなチェック」と「定期的なメンテナンス」を心がけ、安全にエネルギーを活用していきましょう。














