警察による捜査の結果を待たずして辞任「早めに手を打った印象」
一連の流れについて川崎拓也弁護士に話を聞きました。
―――まだ部分的にしか情報は出てきていませんが、どのような印象ですか?
(川崎弁護士)「違法薬物を含む何かがサプリメントに含まれていたとなると、例えば大麻取締法違反や麻薬取締法違反など、その成分によって適用される法律が変わってきますが、違法薬物が含まれていることを知って使用していたとすれば犯罪が成立します。現段階ではそのような認識はなかったということなので、犯罪が成立するかどうかはわかりません」
「ただし、取り調べがあり、報道によると家宅捜索も行われたということで、嫌疑があり令状が出ての話ですから、疑いがあるということを前提に、会社としてどのような判断をするかということが問題になったのだと思います」
―――8月に福岡県警が関係先を家宅捜索し、違法薬物は確認されなかったということですが?
「所持なのか使用なのか、どの法律のどの条文に該当するのかということもありますし、何らか捜査機関が情報を掴んでいるとしたらそこについての疑義、そして主観面、どう思っていたのかというところは、これから捜査が進んでいくと思います」
―――捜査の結果を待たずに本人と協議した上、解任ではなくて、辞任という形になりました。
「サントリーホールディングスの本社は上場していないので、株主がどうこうという話には直接はなりません。しかし大きな事業をやっていて、ステークホルダー(利害関係者)も多くいる中で、今後の業績にも関わってくるところで、早めに手を打ったという印象を受けました」