サントリーホールディングスの新浪剛史会長が購入したサプリメントに違法の疑いがあり、警察の捜査を受けたということです。

 (サントリーホールディングス 鳥井信宏社長)「昨夜、弊社代表取締役会長・新浪剛史が辞任いたしました。本件において皆さまにご心配、ご迷惑おかけすることを心よりおわび申し上げます」

 サントリーホールディングスの鳥井信宏社長は午後3時から行われた会見で、新浪剛史会長が辞表を提出し、9月1日付けで受理したことを明らかにしました。

 鳥井社長によりますと、8月22日、新浪氏本人から自身が購入したサプリメントについて、警察による捜査が行われたと報告を受けたということです。新浪氏はサプリについて適法という認識だと説明しましたが、しかるべき注意を払うことが求められる立場にありながら、その認識を欠いたと判断したということです。問題のサプリはサントリーグループの商品ではないということです。

 (サントリーホールディングス 山田賢治副社長)「捜査は警察が結論を出すべきものであり、シロだからなにもなし。仮にそうなったからやめていただく、そういう観点で考えたわけではありません。サントリーの代表取締役会長としてそのような疑義が生じること自体、新浪氏の行為は求められる資質を欠くと」

 捜査関係者によりますと新浪氏は、違法薬物をめぐって福岡県警から取り調べを受けていて、8月には福岡県警が関係先を家宅捜索していましたが、違法薬物は確認されなかったということです。

 新浪氏は2014年、創業家以外で初めてサントリーホールディングスの社長に就任。ことし、創業家出身の鳥井氏が社長に就任した後は代表権のある会長を務めていました。新浪氏の辞任について問われると鳥井社長が言葉を詰まらせる場面も。

 (サントリーホールディングス 鳥井信宏社長)「私自身も新浪氏とずっと一緒に仕事をやってきましたし。二人三脚でやろうといったのに大変残念です」

 当面の間、辞任した新浪氏の後任はおかず、佐治信忠会長の1人体制でいくということです。