まだまだ暑い日が続いていますが、屋内であっても暑さが過酷な職場があります。

熊本市ではそんな現場へのエアコン設置が進んでいます。

「手を合わせてください 合わせました いただきます」

熊本市の白山小学校を訪れたのは大西一史市長です。子ども達と給食を食べた後に向かったのは、その給食が作られた調理室です。

熊本市は現在、調理室へのエアコンの設置を進めています。

大西市長「エアコンが入ってだいぶ変わった?」
調理員「変わりました。火を使わなかったら10度くらい下がるようになったので」

エアコンを設置する動きのきっかけとなったのは「調理員の熱中症」です。

調理員 黒木幸子さん「すごく暑かった。水を飲んでも汗だくで。作っている時や作り終わった後に気分が悪いといってエアコンがついている休憩室にバタッと倒れこむ人もいた」

市によりますと、調理中の熱中症は去年1人でしたが、今年は8人に増えました。このような状況を受け、市は先月8日からエアコンの設置を順次進め、市内に98か所ある調理室のうち、以前からエアコンが設置されていたのは4か所だけでしたが、現在は34か所にまで増えました。

きのうはエアコンが設置されていない調理室を視察した大西市長も変化を感じたようです。

大西市長「今日はかなり涼しくなった快適になったとおっしゃっていたのでよかったと思っています。きのうは温度計が41度くらいで皆さん汗だくで調理をされていたので早く整備を進めていきたい」

調理員の熱中症予防と食中毒のリスク軽減のため、市は「来年の夏までには全ての調理室にエアコンを設置したい」としています。

熊本県全体では、225か所ある調理室や給食センターのうち120か所(120地点)でスポットクーラーを含む冷房設備が整備されています。割合にすると53.3%ですが、全国平均は85.2%なので、全国的に見ると設置率は低い状況です。