「加速する感覚を楽しんでいた」

事故から3年後の2024年11月、裁判が始まった。当時19歳だった被告は公判でこう述べた。

被告の車

「道路上で車がほかに走っておらず、前にもいないのでスピードを出そうと思った。車のアクセルを踏むとマフラーとエンジン音がきこえて、加速する感覚を楽しんでいた」

判決で大分地裁は危険運転致死罪を認定。検察が懲役12年を求刑したのに対し、被告に懲役8年を言い渡した。その後、被告側と検察側の双方が控訴し、9月29日に福岡高裁で控訴審が開かれる。

小柳憲さん

長さん:
「頭が真っ白になるってこういうことなのかな、というぐらいに何が起きたのか分からず、懲役8年というのを聞いた気がします。その『8』という数字が頭の中をぐるぐるして、その後の裁判長の話を本当に聞けなくて…。もちろん納得のいく形でもなく、せめて求刑通りの判断をという思いです」