2024年2月、仙台市青葉区の住宅に侵入し、この家に住む男性(当時72)を押し倒すなどして死亡させ、1400万円を奪ったとして強盗致死などの罪に問われている元大工の男(45)に対し3日、仙台地方裁判所は懲役26年の判決を言い渡した。

判決を前に、8月28日の裁判員裁判では、被害男性の妻ら遺族による意見陳述が行われた。語られたのは、沈痛な胸の内、そして被告に対する強い憤りだった。

死亡した大塚修さん(当時72)の長男は、仙台地方裁判所の法廷に立ち、胸の内を静かに語り始めた。佐藤加寿也被告(45)との間には仕切りが設けられ、互いの姿が見えないように配慮された。

仙台地裁

長男:「私の父は命を奪われた。奪われたのは父の命だけでない。父と過ごすはずだったかけがえのない時間もだ」

意見陳述で見えてきたのは、不器用ながらも孫と過ごすことを楽しみにしていた
生前の被害者の姿だった。