過去には秒速91.0メートルを記録したことも…
みなさん「富士山の初冠雪」というニュースを聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。富士山には年中、雪があるように見えるのになぜ「初冠雪」があるのか、実は明確な定義があるのです。
気象予報士 森 朗氏:
一般的に「初冠雪は8月1日から翌年の7月31日までに山麓の気象官署から見て、山頂付近が初めて積雪などで白く見えること」と決まっています。ただ一年中いつ雪が積もってもおかしくない富士山は観測所の日平均気温の最高値が出現した日以降に初めて冠雪を観測した日となっています。去年(2024年)の初冠雪は11月7日。統計開始130年で最も遅い初冠雪となりました。

また富士山山頂は最大瞬間風速の記録を持っています。その最大瞬間風速は1966年(昭和41年)9月25日に記録した秒速91.0メートル。日本に上陸・縦断した台風26号が通過した際に風速計が捉えました。秒速91.0メートルという風を時速換算すると約328キロメートルになり、東北新幹線の時速320キロよりも速度が速いです。

さらに富士山にまつわる言い伝えで「富士山が笠をかぶれば近いうちに雨」という言葉があります。これはかなりの高確率で当たっており、実は70%くらい雨が降るそうです。
気象予報士 森 朗氏:
さらに笠雲とつるし雲が同時に現れると約80~85%にまで雨の確率が上がります。
