時代とともに変わる「盆船流し」 地域に伝わる風習はほかにも…

吾妻さんは当時を振り返ります。

吾妻さん:「泳いで舟を引っ張って行ったのさ。約100呼吸だから200mくらい。岸で家族が待っていて早く舟を置いて来い来いと言われた。だけど、やっぱり先祖を送るのは自分の先祖を一番遠くに行きたいという気持ちがあった。」

しかし、ある時を境に長らく続いた伝統は変更を余儀なくされます。

吾妻さん:「40年前くらいかな、段々公害問題が叫ばれた時代になってしまったから海を汚すなと。それでは海に流すのをやめようということになって、ただ舟を海に浸しただけで燃やせるものはその場で燃やそうと。」

長らく続く伝統を守るため人々はそれまでのしきたりを変えたのでした。

気仙沼市では、他の地区にもお盆に伝わる昔ながらの風習を守り続ける人々がいます。海蔵寺では故人が眠る墓に動物をかたどったビスケットを備える人が多くみられます。

訪れた人:「いつ頃から(お供えしているか)わからないですね。」
訪れた人:「おばあちゃんがいつも用意して、お盆の時期はいつもスーパーにある」訪れた人:「全国であたり前な事だと思っていたんですけど、気仙沼に帰ってきたら気仙沼だけだと思って。」