◆ハグは数千回に、現地テレビ局も取材

桑原さんの活動は、ウクライナのテレビやSNSで紹介され現地の人にも知られるようになりました。招きを受けて向かったのは、ロシア国境まで30キロの東部の街・ハルキウです。激戦の跡が生々しく残っていました。ここで出会った家族が、攻撃を受けて住むことができなくなった自宅を案内してくれました。『こんなひどい状態になってしまった』家族は桑原さんを通じて、現状をより多くの人に訴えようとしたのです。

桑原さん「政府も軍事支援がメインなので、住居が失われてしまった人たちの支援がまったくないようです。自分の無力感をすごく感じました。その中でもフリーハグを続けてきたので、頑張って何か良い化学反応が起きるのを待つしかありません」

当初1週間の予定だった滞在期間は2か月に延び、ハグの回数は数千回に及びました。ウクライナは今、厳しい冬を迎え首都キーウでも夏には見られる外国人の姿が少なくなっているそうです。ウクライナの人たちは、国際的な関心が薄れていくのを一番恐れているということで、桑原さんは今後もSNSなどで発信し続けることにしています。














