住宅街や公園にも出没 クマ猟銃駆除法の改正で市町村への負担は

藤森祥平キャスター:
改めて見ますと、この2か月余りでクマによる被害が相次いでいます。

【クマで死亡したケース】
▼8月14日 北海道・斜里町:知床半島の羅臼岳で登山中の男性
▼7月12日 北海道・福島町:新聞配達中の男性
▼7月4日 岩手県北上市:住宅にいた女性
▼6月22日 長野県・大町市:タケノコ採りをしていた男性

今、市街地で猟銃による発砲は、緊急度が高いときに限り“警察の許可”を得て行うことができます。そして、9月からはクマ猟銃駆除法の改正により、“市町村の判断”で可能になります。

ただ条件があり、▼クマが住居・道路など人の生活圏に侵入していること、▼人への危害を防止する措置が緊急に必要であることなどが判断された場合によるということです。

“市町村の判断”というのがかなり負担になりそうな気もします。

小川彩佳キャスター:
体制作りが急がれますけれども、その体制をどのように作っていくかですよね。

株式会社QuizKnock CEO 伊沢拓司さん:
里山が荒廃したり、気候変動が起こったりと、そもそもクマを取り巻く状況がかなり変わってきています。この傾向は今後も進んでいくことであり、なかなか止められません。

長期の対策をするにせよ、短期的な解決はなかなか予算の範囲内だと難しいので、そうなると射殺もやむを得ないのかなとは思います。

やはり、今のペースでクマが出ているとスピード感も必要になってくるので、発砲許可が変わるというところは神経質に考えなければいけない部分かもしれないですが、僕も知人で猟友会に入った人がいて、猟銃を持つというのがそもそも相当大変なことです。
猟銃を持つまでに警察によって身辺検査があったり、近所への聞き込みがあったり、練習の期間もありますから、そういったところでは一定の信頼感を持って、我々は見守るということになるのかなと思います。

藤森キャスター:
人材育成にも当然時間はかかるんですね。

伊沢さん:
そもそも今は人がいないですからね。

藤森キャスター:
クマの「駆除」をめぐっては、根強い批判もあります。札幌でお話を聞きました。